2019/08/26
内科では身体的・精神的な不調に幅広く対応しており、風邪や頭痛はもちろん血液検査や食生活のアドバイス、クリニックによっては漢方処方まで受けることができます。 ここでは、内科で受けられる「ダイエット治療」について詳しく紹介・解説していきます。
内科でダイエット治療ができるの?
一般内科では風邪や体調不良の治療が基本となりますが、クリニックによっては「肥満外来」「ダイエット外来」「生活習慣病外来」と呼ばれる外来を併設しているところもあります。
外来が併設されていなくても、医師の保有している資格や知識によってはダイエットに関する指導を実施している場合もあり、「生活習慣病内科」を設置している病院もあります。 いずれも、肥満や痩身に関して専門的立場からの指導、生活習慣病の治療の一環として行われていることも解説してください。
内科で受けられる検査内容
肥満・ダイエット外来など、内科で受けられる検査は以下の通りとなります。
問診:既往歴・現病歴・生活習慣・嗜好品・服用中の薬
身体測定:体重・身長・血圧
血液検査:血糖値・血中コレステロール値・肝機能・腎機能・糖尿病の有無
・脂質異常症の有無・甲状腺機能・肥満遺伝子
これらの検査をまとめて患者さんごとの体調や症状を把握し、痩せられない原因やダイエットに効果的な方法を検討します。
既往症がある患者さんには、既往症治療のための薬を処方し、治療と食事療法を併用して行います。 生活習慣病も含めてチェックする場合は、以下の検査も併せて行います。
血圧脈波検査(ABI):動脈の状態を詳しくみる検査です。 頚動脈エコー:動脈硬化の進行度をチェックする検査です。
baPVW検査:脈拍の伝播速度をチェックし、心血管病のリスクを把握する検査です。
ダイエット治療の方法
内科で実施されるダイエット治療は大きく分けて3種類。以下の方法を患者さんのコンディションに合わせて組み合わせます。
食事療法
すべての治療の基本となるものが食事療法です。
栄養が偏った食習慣を見直しながら、飲酒や喫煙などの嗜好品を減らすかあるいは禁煙・禁酒をして痩せやすい状態に体を整えます。
カロリーの摂りすぎはダイエットの妨げになり、生活習慣病の原因にも直結するため、長期的に食事療法を続けながら体の状態を記録していくことが推奨されます。 食事についてはカロリー概算法を学んだり、ダイエット食(フォーミュラー食)を用いたカロリーコントロールも行います。
運動療法
食事療法と併せて行わなければならないものが運動です。簡単なウォーキングやランニングが基本ですが、血行を改善するだけでも代謝を改善できるので、ストレッチやヨガなども効果的。
心臓などに疾患がある場合は激しい運動を控え、一日の歩数を増やすところから少しずつ運動習慣をつけていきます。
薬の処方
既往症がある方は、治療のための薬を処方します。
ダイエット外来や肥満外来では保険適応となる中枢性食欲抑制薬を併用し、食生活の改善や運動だけで効果がみられない場合は、痩せや病気の改善につながる薬の処方を行わなければなりません。
患者さんの体調に合わせた治療が行われる
ダイエットは食事と運動が基本ですが、内科でダイエット治療を行うときは患者さんの体調や体質、病気の状態をみながらそれぞれに合った方法で治療を進めていきます。
もしダイエット食による食事療法や高度な検査を必要とする場合は、クリニックのウェブサイトや問い合わせなどで事前に確認をとっておくことをおすすめします。 一人でダイエットができない方や、専門医のアドバイスが必要な方はぜひダイエット治療を行っている内科の受診をおすすめします。