2019/08/26
私たちの身近にある一般内科では、風邪や頭痛、胃や腸の症状など体の不調について気軽に相談・治療を受けることができます。女性に多い貧血の症状についても、内科で検査や診断を受けることが可能ですが、意外に貧血検査が内科で受けられることを知らない方も多いかもしれません。ここでは、内科で受けられる貧血検査と治療の方法について詳しく解説します。
目次
貧血の原因とは何?
貧血の原因は大きく分けて以下の4種類となります。
1.偏った食事やダイエットによる栄養不足
コンビニエンスストアやファストフードによる偏った食生活によって栄養不足になると、体に必要なタンパク質・鉄分・ビタミンが不足し、そこから貧血が引き起こされます。鉄分だけ摂取していても、鉄分の吸収を助けるビタミンCが不足すると、やはり貧血の症状が現れるようになります。
同じく食生活による貧血として、ビタミンB12欠乏症や葉酸欠乏症も問題視されており、ビタミンC・B12・葉酸を含めて「タミン欠乏性貧血」とも呼ばれます。
2.妊娠中の鉄分不足
妊娠中には赤ちゃんの発育・成長に母体のミネラルが使用されるため、貧血が起こりやすくなります。
妊娠中は栄養不足にならないよう注意し、栄養を補給しながら母体の健康を維持することが大切です。
3.生理による出血
生理中は25ml~60mlの出血がありますが、減量や偏食などで鉄分やビタミンが慢性的に不足していると、生理中の出血が加わって貧血の症状が起きやすくなります。生理中は出血量に留意し、食事から栄養不足を解消して症状とうまく付き合っていく必要があります。
4.慢性的な疾患など
胃潰瘍などの消化器にかかわる潰瘍の症状や痔核、子宮の疾患などがあると、体の中で継続的に出血が続くため貧血の症状が起こりやすくなります。
この場合は症状を早期に発見・治療しながら、同時にビタミンやミネラルなどの栄養も補っていかなければなりません。
内科で受けられる貧血検査
貧血は血液検査によって診断することが可能で、内科でも必要に応じて血液検査を受けられます。
検査の結果は当日中または数日かけて分析されるため、貧血に関する正確な結果が得られます。
貧血の治療方法
貧血と診断されたときは、どのように治療をしていくのでしょうか。以下では原因ごとの治療方法を紹介します。
鉄欠乏性貧血
偏食や妊娠中など、鉄分の不足によって起こる鉄欠乏性貧血は、鉄剤の処方を行います。
また、健康な方には食生活の指導も合わせて行われます。
ビタミン欠乏性貧血
ビタミン類が不足することによって起きる貧血には、ビタミン注射やビタミン剤の処方が行われます。
鉄欠乏性貧血と同じく、健康な人には食事の指導が行われることもあります。
既往症がある方の場合
消化器や子宮に疾患があったり、慢性的な病気や生活習慣病などで療法食が必要な方には、それぞれの症状に合わせた食事指導が基本になります。
食事指導では鉄分やビタミンが不足しないように、栄養バランスを考慮したメニュー構成を心がけるようにアドバイスされます。
貧血の症状が気になったときは内科へ
一般内科では問診に始まり、疑われる症状について血液検査を行って正確な診断を行います。貧血の治療は栄養補給が基本なので、食生活の改善やビタミン・鉄剤の処方を中心に行い、様子を見ます。
自分の症状が貧血かもしれないと思ったときは、身近なかかりつけの内科を受診し、血液検査を行いましょう。
貧血以外の症状や健康上の問題点が把握できる場合も多いので、正確な診断結果を得るためにも血液検査は必須となります。
インフルエンザの予防接種や漢方薬の処方など、普段利用している診療項目と併せて貧血検査も受けられるので、ぜひ身近なクリニックを利用してみてはいかがでしょうか。