2019/08/26
うつ病かどうか迷ったとき、どのクリニックにかかればいいのか迷うことがあるかもしれません。
実はうつ病は精神科や心療内科だけではなく、一般の内科でも相談可能。 軽いうつ病の症状であれば、身近な内科でも対応しているところがあるのです。
ここでは、内科でうつ病治療が受けられることについて、詳しく見ていきたいと思います。
内科でうつ病検査が受けられる?
うつ病は落ち込みやネガティブな思考といった精神的なものと、倦怠感などの肉体的な症状が現れる病気です。
しかし患者さんによっては胃痛、吐き気、悪心、過敏性大腸症候群などが現れることもあり、内科で症状の内容を専門医にチェックしてもらいながら、徐々に病態を明らかにしていくことが推奨されます。
内科で検査する場合、主に肉体的な不調に関する検査や診断が行われますが、そこでうつ病と判明すれば不眠症の治療などを行い、様子をみながら精神科や心療内科への転院が勧められます。 「プライマリ・ケアにおけるうつ病の実態と治療」では、うつ病を抱えている患者さんの60%以上は、初診の段階で内科を受診しているという報告もされています。
この「プライマリ・ケア」とは、患者さんの身近にあってすぐに相談できる医療のことを指します。
精神科への通院は難しくても、内科なら比較的気軽に検査だけでも受けられるので、体の不調がどこに由来しているものかチェックすることをおすすめします。
内科でうつ病と診断されたら
内科では通常、問診や生活状況を医師に話して、どのような症状が出ているかを明らかにします。
「夜眠れない」「不安で心臓がドキドキする」「突然ネガティブな考えに襲われ、落ち込む」など、どんなことでもまずは相談しましょう。
そこでうつ病と診断されたら、クリニックによってはそのまま不眠症などの治療に入るか、漢方薬を使って体の不調を取り除くなどの処置が行われます。
クリニック内で対処できない場合は、別途精神科や心療内科を紹介されます。
転院の際には正式に紹介状を書いてもらえるので、自分一人で病院を探す必要がなく安心。
大きな病院を紹介してもらえる場合もありますが、通院が難しい場合は要望を伝え、他の病院を探してもらうこともできます。
精神科に行きづらいならまずは内科を受診してみよう
初めて精神科や心療内科を受診する方は、どことなく敷居の高さを感じることがあるかもしれません。
「ちゃんとした精神科の先生にかかりたいけれど少し不安」「どんな病名が告げられるかわからないから怖い」といった場合は、まず内科を受診して恐怖心を取り除き、症状に向き合っていくところから初めてみてください。
また、精神科が自宅から遠かったり、病院数が多く探すのが面倒に感じられる場合も、無理をするのではなくかかりつけの内科の受診からスタートすると良いでしょう。
普段風邪やインフルエンザ予防などで受診している内科に、心理的な症状も含めて現在の状態を伝えれば、専門的な立場から正しく対処してもらえます。
プライマリ・ケアで症状を把握しよう
内科は敷居の低い身近な診療科ですから、精神的な悩みの専門医ではありませんが、日常的な不調を相談する場所として重宝します。
仕事や学業に明らかな支障が出ているときは、症状を放置するのはNG。
自分のペースで良いので、かかりつけの内科に相談しながら治療の方向性を決めていくことが大切です。
信頼のできる内科医がいなければ、プライマリ・ケアに携わっている内科医をチェックして受診すると良いでしょう。 自分の症状を見つめながら、前に進むことが治療をスタートさせるきっかけになります。