2019/07/24
多くの方が不安に思うようになった「睡眠時無呼吸症候群」ですが、実は大人だけでなく子供も発症する可能性があることをご存知でしょうか。
現在、日本国内だけでも数え切れないほどの患者がいると言われている睡眠時無呼吸症候群の原因や症状は、人それぞれ異なります。
子供もまた同様で、一人ひとり原因や症状が異なるので、改善を目指すためには確かな治療法を見出すことと実施することが何より重要です。
この記事では、子供の睡眠時無呼吸症候群についてくわしく解説していきます。
目次
「子供でも睡眠時無呼吸症候群になる」
睡眠時無呼吸症候群は大人がかかる病気という認識が多いものの、実は子供でも発症してしまう病気です。
小児期は身体および精神面の成長と発達がもっとも盛んなため、良質な睡眠をとることは何より重要なことです。
ところが、子供は成長と発達が盛んであるものの、障害を受けやすいと言う表現もできます。
つまり、睡眠時無呼吸症候群の原因となる生活を送っていると、発症する確率が高くなるだけでなく、後に子供の人格形成や健康に多大なる影響を与えるので十分な注意が必要になります。
「子供の睡眠時無呼吸症候群の原因と症状」
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因は、多く分けると次の2つになります。
・咽頭扁桃増殖(アデノイド)
・口蓋扁桃肥大
まずはそれぞれの原因について詳しくご紹介します。
「咽頭扁桃増殖(アデノイド)」
咽頭扁桃増殖(アデノイド)は、鼻呼吸が困難になる呼吸障害のことです。
直接的に呼吸が制限されるため、睡眠時呼吸障害の原因になります。
「口蓋扁桃肥大」
口蓋扁桃肥大はその名のとおり、口蓋扁桃が肥大化によって起こる呼吸障害のことです。
通常、口蓋扁桃は5~7歳でもっとも大きくなりますが、その後は徐々に退縮していきます。
とはいえ成人期まで肥大化するケースもあります。 しかし、だからと言って必ずしも睡眠時呼吸障害にかかるとは限りません。
「症状」
子供の睡眠時無呼吸症候群における代表的な症状は以下のとおりです。
・いびき
・のどの渇き
・倦怠感
・頭痛
・就寝
・起床時間の遅延
・寝起きが悪い
・夜間の体動
・覚醒
・集中力の欠如
他にも子供の学力低下が起こるケースをはじめ、睡眠リズムが崩壊してしまうことで昼夜逆転生活になり不登校、
人格が攻撃的もしくは内向的になるなどの変化が見られる場合もあります。
「子供の睡眠時無呼吸症候群の治療方法」
子供の睡眠時無呼吸症候群における治療方法は次の2つになります。
・手術治療
・保存的治療
ここでは各治療法について詳しくご紹介します。
「手術治療」
手術治療は、子供の睡眠時無呼吸症候群の原因となるアデノイドの切除と口蓋扁桃の摘出を行うことで、いびきと無呼吸を改善できます。
「保存的療法」
保存的治療は、手術が困難なケース(重度の肥満、その他疾患など)の子供を対象とした、「経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)」を行う治療法です。
「子供の睡眠状況を観察して早期治療を」
子供の睡眠時無呼吸症候群における症状は、決してひとつではありません。
ひとつでも思い当たる節があるのなら、まずは耳鼻科咽喉科を受診することをおすすめします。
睡眠時呼吸障害を正確に診断するには脳波をはじめ、眼球運動、心電図などを具体的に検査する必要があります。
また、確かな治療法を見出して実践するためには専門医の存在が不可欠です。
親御様は子供の睡眠状況をよく観察し、早期治療ができるよう心がけましょう。